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コロナ雑感:感染流行の現況から(7/6)

 6月初旬以降、いったんCOVID-19流行は収束傾向になりましたが、6月末から東京都の繁華街を主体に、都内のPCR検査陽性者数が増加に転じ、6月の都内の累計陽性者数は998人でした。特に7月に入ってからは、新規陽性者数は連日100人を超えています。約8割は20歳台-30歳台で、新宿や池袋などの繁華街で、積極的に検査を施行した結果であるとも言えます。重症度でみると、ほとんどが軽症で、前回ここで報告した6/7時点の都内の重症者は26人でしたが、PCR陽性者数の増加と反して、重症者数は7/5時点では9人と減っています(千葉県の重症者数は1人です)。都内の往来の影響か、東京都周辺の首都圏である、神奈川、埼玉、千葉でも、都内ほどではないですが、新規陽性者数は増加傾向です。関西首都圏に目を向けてみると、大阪府の人口は約880万人で、東京都約1400万人、神奈川県約920万人に次ぐ3番目に人口の多いところで、繁華街は都内同様かなり賑わっている場所柄です。しかし、新規PCR陽性者数は、7月に入ってから51人が最大で、東京都ほどには増えていないようです。

 このPCR検査陽性者数については、この数が必ずしも正確に「感染者数」を指しているわけでないことに問題があります。例えば、繁華街のお店のどこかで1人陽性者が出たとすると、その周辺の人も、濃厚接触者としてPCR検査を受けることになります。すると、無症状なのに陽性に出る人が必ず出てきます。無症候性のPCR検査陽性者については、大部分がその後発症することなく終わってしまうことが報告されています。ですから、その人たちは、PCR検査を受けなければ、診断されないまま終わっていた可能性がかなり高いわけです。ということは、積極的に無症状の人もPCR検査を施行した結果、「みかけ上」感染者数が増えていることになります。逆に言うならば、査を受けないのでわからないままCOVID-19を保有している人も、かなりいることが推定されます。ですから、本当に都内繁華街だけにCOVID-19が蔓延しているのか、あるいは他の地域にも、繁華街ほどではないにしても、無症候性の保有者がうろうろいるのか、厳密にはわからないことになります。

 繰り返し述べているように、またすでに報道からもご承知のように、COVID-19は若い年代では、特殊な持病やリスクがない限り、軽い風邪症状で終わってしまいます。ですから、通常の生活を送っても問題がないとも言えます。もしかしたら、すでにそれを承知で、繁華街で予防が甘いまま、出かけている可能性があります。ですが、いったんその人たちから高齢者やリスクの高い人に感染させ、クラスターを発生させてしまうと、重症化から死に至ってしまいます。小樽の「昼カラ」では、比較的高齢者の集団感染があり、死亡者が出ています。

 また、COVID-19はほとんどの人が軽症で終わることから、感染が拡大しやすいので、すぐにゼロまでの終息に至らないかもしれません。暑い時期の終息の期待もありましたが、この時期でも、だらだらと感染の連鎖が継続して絶たれないと、秋以降再度感染者が増加し、リスクの高い人の重症者も再び増加してしまう危険があります。また、今年に入ってからのCOVID-19感染の間も、遺伝子変異は少しづつ起きているので、これから強毒性のCOVID-19が生まれないとも限りません。

 ただし、一般的には、感染が拡大して時間が経過するとウィルスは次第に弱毒化していくようです。なぜなら、ウィルスは自分が増殖する場所を求めていろんな動物に感染していくのであり、たまたま人の細胞がCOVID-19の増殖に適していたから感染したのであり、よく脅かされるような「人を殺すことを目的」に感染しているわけではありません人に感染してすぐ人が死んでしまったら、自分も増殖できないので、感染の戦略は失敗、そこで人を殺してしまうような強毒性のウィルスも死んでしまい、拡大も終わってしまいます(ですから、強毒性のウィルスは感染者を隔離すれば、拡大する危険度は低くなります)。本当のウィルスの目的は、「わたしたちが増殖する場所をちょっと貸していただけませんか?」ということであり、「人が死なない程度に」感染して増殖することを求めて、次第に弱毒化していく傾向があるのです(ただし、人に感染したらすぐ人が死んでしまう人間に絶対に合わないウィルスはあります:例えばエボラ出血熱や狂犬病などです)(追記:弱毒化していくと、容易に感染が拡大していくことにもなります)。現在、人の「風邪症状」の原因として残っている4種類のコロナウィルスも、もともとは感染して死んでしまう人間が多かったのが、次第にウィルスが弱毒化して、現在の「軽い風邪症状」で終わるウィルスとなって「人と共存」しているとも言われています。

 以上からまとめますと、現状のCOVID-19の状況では、若年層の人たちは、自分たちのリスクは確かに低いのですが、リスクの高い人たちに感染させない目的と、できるだけ早く感染連鎖を断ち切るために、遊んだり、飲みに行くときも、はしゃがずに節度を守ること。また特に60-65歳以上の方は、閉鎖空間で飛沫が飛び交うような行為は出来るだけ避けるようにしないと、感染により生命にかかわる問題がおきること、を常に念頭において行動するべきと考えます。過度に恐れず、しかし油断しないように行動して、これ以上経済活動を停滞させないように心掛けましょう

  尚、国立国際医療センターの国際感染症センター勤務で、COVID-19の最前線で治療にあたっている忽那賢志医師の記事(https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/)は、非常に参考になりますので、ご参照されると良いと思います。