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現在の流行(10/29)

現在、COVID-19新規感染症は、7週連続で減少傾向を維持しています。インフルエンザは9週連続で増加傾向で、COVID-19新規感染症より多くなっています。また、最近では溶連菌感染症の発生が多くみられます。

  10月に入ってから一気に秋の様相となっています。最高気温はまだ20度を超える日が多いですが、最低気温と10度くらい差がありますこのような気温差があり、涼しい乾燥した風が吹くようになると、感染とは無関係に咳喘息や喘息発作が起きやすくなりますCOVID-19感染後やインフルエンザ後に咳の遷延することはよくあることですが、これに季節的な要因が加わるとより悪化し、長引きます。秋の花粉症がある方は要注意です。花粉症があると鼻炎も悪化しますが、咳が悪化ときは、鼻炎もしっかりコントロールしないと咳の改善は得られません。慢性アレルギー性鼻炎が持病の方は、普段から鼻炎をしっかり安定させておく必要があります。

 現在、COVID-19新規感染症は、外来でもだいぶ減っている実感があり、また発症しても軽症の方がほとんどです。ごく軽い症状で検査すると陽性のことはよくあります。インフルエンザは、全国的に地域差があり、近隣の学校では、9月の方が発生は多かったようです。現在は成人の方の発症が徐々に増えています。しかし、まだコロナ禍以前の冬の最盛期の発生には至っていません。例年のこの時期にしては多い状態です。現在のインフルエンザの流行の主体はA型ですが、A型H1とH3の両方が混在しており、2種類のA型インフルエンザに時間差で罹患することも珍しくありません。また、今後B型インフルエンザも発生してくる可能性もあるので、油断しないようにしましょう。

 発熱、咽頭痛を伴い、咽頭炎・扁桃炎症状になる溶連菌感染症も、非常に多くなっています。溶連菌感染症は、ペニシリン系の抗生物質(第一選択)をしっかり投与すれば、速やかに治る感染症です。重症になると強い扁桃炎になり、抗生物質の注射も併用しないと、治りが悪いこともあります。

 その他、上記以外のウィルス感染症や細菌感染症も多く、原因が特定できない、というよりその必要がないウィルス感染症は普通にあります。例年11月頃は、肺炎も多くみられ、現在でも時々外来でみられていますインフルエンザやCOVID-19感染症に罹患し、いったん改善しても、その後1-2週間後に再度発熱して肺炎を発症することがあります。A型インフルエンザやCOVID-19感染症に感染してから、1週間程度で出勤・登校される方は多いですが、感染後約4週間程度は、まだ免疫力が低下しています。これらに感染後4週間以内に、細菌感染症を発症、あるいはインフルエンザとCOVID-19に交互に罹患することもあります。

 今年の夏は猛暑が続き、体力だけでなく気力の低下している方も多いようです。例年だと9月頃にいわゆる「秋バテ」症状が出てきますが、今年は10月にそのような症状がでている方が増えています。元来、秋は気分が沈みやすい季節です。体力と気力は相関します。体力だけでなく気分も落ちてくると、つい自分だけそのようなことになっていると思いがちです。しかし、多くの方は、大なり小なり、そのような感覚を持っています。暑くて夏に戸外へ出ることがためらわれた方は、この時期に戸外へ出て、日光を浴びる、綺麗な自然を見る、あるいは誰かと会って話をするなどの機会を持つようにしましょう。

 COVID-19が下火になると、今度はインフルエンザの流行だとか、煽るようなニュースは相変わらず多いですが、人類は感染症とは常に向き合っています。なんでも怖い怖いばかりでは、身動きがとれません。それよりも、日常生活を見直し、感染症に負けない体づくり及び生活習慣を心がけることです。以前から強調していることですが、COVID-19もインフルエンザもワクチンを接種したらOKではありません。これはあくまで補助的手段です。ストレスや疲労をためない工夫をしながら、心を病まずに出来るだけ楽しい日常生活を送るように努めることが何より大切です。