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現在の流行(7/14)

 現在、COVID-19感染症は増加傾向です。しかし、それ以外の感染症も多く、梅雨末期の天候不良も相俟って体調不良の方が非常に多くなっています。そろそろ梅雨は終わりますが、今後夏に向けて、体調管理に努めましょう。

 COVID-19感染は、夏<冬に流行する感染症ですので、これから夏に向けさらに増加傾向になると予想されます。現在発熱原因の多くを占めていますが、症状は個人差が強くあります。大雑把な言い方ですが、元々風邪を引かない、あるいは引いても軽く終わるような方は、概ね軽症です。しかし、各種持病のある方、気管支系が弱い方などでは、注意が必要です。高齢者でも当然注意は必要ですが、軽く終わってしまうことも多々あります。それよりも、現在のこの蒸し暑さでは、COVID-19に限らず、感染症に罹患すると、体力も低下しているので、かなりきつくなります昔から「夏風邪は怖い」と言われているのは、そういう所以でしょうが、夏に流行るウィルス感染症は要注意だったといえます。

 また、最近マイコプラズマ感染症と診断あるいは強く疑う方が多く見られます。小児でもその傾向があるようです。マイコプラズマ感染の特徴は「咳の悪化」ですが、熱がなく乾いた咳だけ継続して、軽度の肺炎を伴っていながら、日常生活は普通に送れる重症感のない場合があります。「歩く肺炎」と称され、周囲に蔓延させる原因となります。一方では、初期から発熱があり、強い咳を伴って肺炎を認めることもあります。コロナ禍になってから、咳が出ているとすぐ「コロナじゃない?」と言われがちですが、マイコプラズマも要注意です。

 しかし、慢性の咳でも多いのは「咳喘息」です。咳喘息は、COVID-19も含めたウィルス感染症後に、咳が遷延するだけでなく、天候変化で発症することが非常に多くあります。梅雨に入って、湿度が高くなる、冷房が入る、戸外と室内の温度差が大きくなる、などが原因で、気管支が敏感になって咳が出てきます例えると「鼻のくしゃみ」です。ですから、咳だけでなく、鼻炎症状も伴ってくることもよくあります。イネ科花粉症があると、より発症しやすくなります。このような方は、現在大変多く、COVID-19後の咳喘息もあるので、現在当院に外来は、その方々で例年以上にあふれている状況です。また、持病の気管支喘息の発作も起きやすい時期なので、普段から吸入治療を行っている方は、特にこの時期吸入を怠らないようにしてください。

 咳の悪化の原因は、上記のような感染症や天候変化が原因のことが多いのですが、それまでに疲労、ストレスなどが蓄積していると、より増悪、長期化しやすくなります。特に、女性では、産後、あるいは産休明けの勤務時期、更年期などで、悪化しやすくなります。疲労、ストレスが溜り、精神的に滅入っていると、改善は遅くなりがちで、吸入薬だけでなく、適宜漢方の併用、あるいは精神的な問題を抱えていると、メンタルの治療が必要になることがあります。これまで外来で何度も聞かれていることですが、いわゆる「咳止め」はこのような症状には無効です。さらには、コデイン含有の咳止めは、より悪化させることがあるので、注意は必要です。

 咳関連だけでなく、どんな病気でも精神面の安定は非常に重要です。病気になると、誰でも落ち込むものですが、病気に陥る前段階で、気分の低下や疲労が強いと、改善はより悪く、遅れます。日々の体調管理は、精神面も非常に重要であることを、日々の診療から思い知らされます。

 四季の変化が強い日本に住む私たちは、天候に順応して生活していくことが非常に重要です。天候に私たちは影響され、体も変化していきます。普段から自分の体は自分で守る努力が必要です。それは、季節に沿った食事を含めたライフスタイルを送ることであり、持病のある方は、基礎疾患をしっかり管理しておくことです。

 食生活と運動は特に重要です。食生活では、その時期にあった食生活を心がけましょう。甘いものの過食や飲酒過多は体を弱らせます。暑い日々が続く時期に、クーラーの効いた部屋で冷たい者を過食していると、必ず胃腸は冷え、却って疲れやすくなり、涼しくなる秋に体調を崩しがちとなります。戸外での運動も大切ですが、当然暑い日や日中などは避け、室内でも出来る運動を考えましょう。マット1枚あれは、体操やストレッチ、軽い筋トレはすぐ出来ます。毎日10-15分で良いので、仕事とは別に体を動かす習慣づけをしましょう。

 これから暑い夏に向け、今からそれに負けないような体づくりを、すこしでも考えていくことは重要です。むやみにマスコミの報道に煽られずに、自ら日常生活を見直していきましょう。ストレスや疲労をためない工夫をしながら、心を病まずに出来るだけ楽しい日常生活を送るように努めることが何より大切です。