千葉市 稲毛区 内科 呼吸器科 糖尿病 生活習慣病 外科 漢方 サプリメント プラセンタ 武田クリニック

武田クリニック

〒263-0043 千葉県千葉市稲毛区小仲台2-12-2

043-290-8338

メインメニューを開くメインメニューを開く
コロナ雑感:現在の拡大状況(1/18)

 昨年11月時点では、全国の新規COVID-19感染者は、最大で約2500人でしたが、12月以降一気に増加し、12/31には4520人、今年の1/8には7882人まで増加してしまいました。東京都を含めた首都圏周囲も同様の傾向で、千葉県では11/28にそれまで最大の113人だったのが、12/13には252人、1/5には504人と、まさにうなぎ登りになってしまいました。冬になると、気温低下と空気の乾燥の影響で、COVID-19が流行するのは予想されたことですが、それを鑑みても異常な増加ではないかと、専門家からも指摘がありました。

 11月中旬以降、各自治体では、一般の診療所でも、公費で民間検査会社へのPCR検査の依頼と院内抗原検査が可能になり、保健所へ相談の手間が必要なくなったことで、検査施行のハードルは低くなりました。また抗原検査が加わることで、感染者数はPCR陽性者のみの数ではなくなっています。従って、検査数の増加は、より軽症者の洗い出しにつながった可能性はあります。しかし、重症者も11月以降急峻に増加しており、全国では11/1時点で163人、12/1488人、1/16で 972人。東京都では11/1 34人、12/1 62人、1/16 136人。千葉県は首都圏にあっては、比較的重症者は少ない傾向にあり、11/19人、12/1 10人でしたが、それ以降やはり増加に転じ、1/16時点では43人となっています。最近新聞紙面などにも掲載されましたが、重症者を多く受け入れている千葉大学医学部附属病院の横手院長からも、すでに受け入れ体制は限界に近いとメッセージがありました。

「命を救えなくなる」千葉大病院長 緊急メッセージも [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル (asahi.com) 救える命、救えぬ危機 コロナと救急医療の両立「困難に」 千葉大病院・横手院長(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

 また、イギリス、南アフリカ、ブラジル由来の変異株は、感染性が強いとされていますが、海外渡航から日本へ帰国の陽性者に同様の変異株を有する症例は報告されています。その中には、空港検疫だけでなく、入国後の発症で確認された症例もあります。そもそも空港検疫で、昨年は一貫して毎月陽性者が確認されています。10月以降でみると、10月は217名で、内外国籍142名、11月は353名、内外国籍225名、12月は359名、内外国籍190名となっており、結構空港検疫で引っかかる方は多いと感じます。しかし、空港検疫で陽性でなくても、1/10付の厚労省の発表にあるように(新型コロナウイルス感染症(変異株)の患者等の発生について (mhlw.go.jp))、英国滞在から帰国数日後に発症した方が、イギリス変異株の感染であり、さらに国内での濃厚接触者が2人陽性になっている事例が、しっかり報告されています。1/13には外務省から、水際対策強化に係る新たな措置として、「緊急事態解除宣言が発せられるまでの間、全ての対象国・地域とのビジネストラック及びレジデンストラックの運用を停止し、両トラ ックによる外国人の新規入国を認めず、ビジネストラックによる日本人及び在留資格保持者について、帰国・再入国時の 14 日間待機の緩和措置を認めない。」と、一時緩和されていた入国条件と帰国後待機条件を厳しくすることを発表しました。(mizugiwataisaku_20210113_02.pdf (corona.go.jp) )

 このような入国経過からすると、変異株はすでに国内に入ってきていると考えるのは当然です。しかし、RNAウィルスであるCOVID-19は、この1年ですでに数多くの変異を繰り返しており、例えば国内でも昨年春の増加は、都内新宿辺り?で生まれた変異株が全国に蔓延したためとされています。昨年末からの感染の拡大に、海外変異株が関与している疑いはありますが、国内においても感染性の高い変異株が生まれている可能性も否定は出来ません。いずれにしても、年末からの拡大がよく言われているような飲食からの影響だけなのか、個人的にはすこし考えるところです(あくまでコロナ雑感です)。

 また、これだけすでに感染が市中に蔓延していると(その反面強毒性でないとも言える)、これまでの「クラスターつぶし」だけでは効果が薄く、さらにいわゆる「ロックダウン・都市封鎖」のような対処をしても効果は一過性であり、封鎖を解けば再燃すると考えられています(欧州でもこれまで繰り返し封鎖をしても、また再燃している)。また「ロックダウン」のような処置は、経済への副作用が非常に強く、感染による死者を減らしても、その弊害による「死者」を増やすことになりかねませんすでに現在の状況においても、経済へのダメージは明らかになってきています(日本では緊急事態宣言ですが・・・)。

 多くの専門家は「日本においては、COVID-19は対処(対症)可能なウィルス性疾患である」と明言しています。一方「ただの風邪」とも違うということで一致しています。高齢者や免疫弱者、あるいは肥満、生活習慣病や慢性呼吸器疾患などを有する方にリスクがあるのは、すでに認識されていることですが、若年層においても一部に重症化があり、心筋炎や神経症状、脱毛症状が残る場合も報告されています。

 現在は冬という季節性からCOVID-19の流行はやむを得ない状況ではありますが、これ以上感染者を増加させず、逼迫した医療体制を軽減させるためにも、予防策を講じて、むちゃなことをせず、またコロナ自粛による運動不足に陥らず、持病をしっかりコントロールすることが、COVID-19にかからない、また万が一罹患しても重症化しないことに繋がり、さらには感染者数を減少させることにも通じます。コロナ禍を機に、自分の生活習慣や持病の管理を今一度見直す良い機会ととらえましょう。

 一筋の光が見える材料として「実効再生産数」という「1人の感染者が平均して何人に感染させるか」という指標は、先週(1/10~)から全国平均だけでなく東京周辺首都圏も減少に転じる傾向がみられているようなので、今後いったんは感染者数は減少に向かうかも?しれません(あくまでこうなってほしいという希望的観測です)。ただし、拡大の抑制には私たちの行動にもかかっているので、油断はしないようにしましょう。

 また、完璧に防いでいるつもりでも、不幸にも感染してしまうことはありますが、それは、決して「犯罪者」ではありません。また、クラスターが起きている学校、施設などの実名が報道されていますが、施設あるいは個人を責めることはしないようにしましょう。煽るような報道に惑わされず、心身の安定を図るような日常を心がけましょう。人との交わりも大切ですから、心を病まないためにも、最低限の予防策を講じながら、交流を図ることも重要です。

 尚、国立国際医療センターの国際感染症センター勤務で、COVID-19の最前線で治療にあたっている忽那賢志医師の記事(https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/)は、重症者を診ている立場、また啓蒙される情報の発信があるのでご参考ください。

 また、京都大学ウィルス・再生医科学研究所准教授の宮沢孝幸先生がYou Tubeで発信している情報も、ウィルス専門家の立場からの率直な本音が聞けますので、ご参考にされると良いと思います。